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【ハウツー】スタッドボルトの外し方【特殊工具不要】

新品部品からボルトはえてないじゃん・・・

車・バイクでウォーターポンプ、タービン、マフラー、はたまたシリンダーの交換をしていたらぶち当たる『壁』

それがスタッドボルト交換or移設作業

『普通のボルトに交換してしちゃお』ってわけにもいかないですからね・・・

今回はそんな悩みを解決する、整備士ならみんな知っているけど、知らなきゃ悩む『特殊工具不要のスタッドボルト交換方法』をお伝えしたいと思います!

この記事は私の国産自動車ディーラーにて15年以上の整備士経験と見解でお送りいたします!

目次

スタッドボルトって?

スタットボルトについておさらいです。

通常ボルトというものは工具をかける為のネジ頭とネジが切られているネジ山で構成されています。

なのでネジ頭に工具をかければ簡単に回すことができます。

対してスタッドボルトと言うものは、ボルトの両端ともネジ山で構成されている為工具をかけることができない・・・

つまり簡単に外すことができない形状をしているのが特徴です。

シリンダーから生えているのが『スタッドボルト』です

こういったスタッドボルトは車やバイクのエンジンやマフラーなどの排気系周りに多く使用されています。

Q:どうやって外すの? A:特殊工具があります

もちろん専用の特殊工具がないわけではありません。

スタッドボルトリムーバーという抜き取り専用工具

スタッドボルトセッター(インストーラー)という取り付け専用工具

こういった工具を使えば簡単に外したり、付けたりすることができます(作業スペースが確保できれば)

でも、こういった工具は一個で2000円〜するんですよね・・・

滅多に使わない工具に2000円・・・しかもボルトのサイズ(太さ)が違ったら使えないので買い足す必要が出てくる・・・

仕事で使う『プロ』ならば買う価値は大いにあって元もとれると思うのですが、プライベートで揃えるのはお金と保管場所の余裕がなければなかなか難しいと思います。(買ってもその場が終われば工具箱の肥やしになるかと・・・)

特殊工具を使わない方法:ダブルナット

では特殊工具を使わない方法とは?

『ダブルナット』を使用して外すのです。

ダブルナットとは?名前の通り、2つのナットを使用して外す方法。

ナットは買ってくるの?と思われるかもしれませんが現地調達でOK。

スタッドボルトが2本以上あるのであれば、ナットも2個以上使っているはずなので、このナットを使っちゃおうってことです!これぞ現地調達!

使用するナットはここで使われているナットでOK!

具体的な方法

ボルトのネジ山部分に2つナットを入れて、ナット同士の距離が縮まるようにギュッと締めつけます。

2つの工具でナット同士を締め付けます!

するとボルトにネジ頭が誕生。

ダブルナットによってネジ頭ができる

この出来たネジ頭を利用してスタッドボルトを回すのがダブルナットを使用する方法です。

スタッドボルトが下から生えている場合、下側のナットを反時計回りに回すことで、ボルトを緩める(抜く)ことができます。

スタッドボルトを抜くには『内側のナットを回す』

逆にスタッドボルトを締めて(埋めて)いくには、上側のナットを時計回りに回すことで、スタッドボルトを締めていくことができるのです!

新しい部品につける時は『外側のナットを回す』
ソケットを使用してもOK

注意点としては、あまりに固着している場合にはダブルナットが供回りしてししまい、緩めることができなかったり、スタッドボルトやナットのネジ山を傷めてしまう場合がありますので注意が必要です。作業前に浸透潤滑剤などを使用してボルトを緩めやすい下準備をしましょう!

私おすすめの【浸透潤滑剤 PITWORK RP-C】はこちらの記事で紹介しています!

使用する工具:スパナやコンビネーションレンチでOK

使用する工具は2つ、スパナやコンビネーションレンチ、1つはメガネレンチでもOK

2つともメガネレンチの方がナメにくくていいんじゃ?と思いますが、ダブルナットにするとナットの角の数が増えてしまうので、メガネレンチだと下側のナットに対して工具の抜き差しが難しくなるため作業性が悪いのです。(ツバ付きナットだと工具が抜けない場合も)

なので、下側のナットにはスパナを使用した方が作業性が良く早くできる。しっかり工具をあてていれば、よほど無理に力を加えない限りナットを舐めてしまうことはほとんとないので大丈夫です。

もちろん上側のナットにかける工具はメガネレンチでも大丈夫です!(抜き差しの影響がないので)

同じサイズのスパナが2つなくても、コンビネーションレンチやギヤレンチのスパナ部分があれば対応可能。

つまり専用の特殊工具がなくても手持ちの工具でスタッドボルトの付け外しができるということですね!

スパナ、コンビネーションレンチを活用しよう!

ダブルナットの小技:握る

ダブルナットを締めたり緩めたりするときに、対象物が動いてしまって力がかけづらい。狭い部分で両手が使えないといった時に技があります。

それは2本の工具を握り込むこと。

2つのナットにスパナを2本かけたら、その2本を握る=近づけることで締めたり緩めたりする訳ですね。

工具の掛け方で締め・緩めを変えることができます。

この『握る』方法は意外に強力で、ナット同士が硬く締まっていてもあっさり緩んだりすので是非試してみてくださいね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は『特殊工具を使わないスタッドボルトの外し方』

・ダブルナットを使って外そう

・ナットは現地調達

・使用する工具は2つ、スパナやコンビネーションレンチ、1つはメガネレンチでも可

・安定しない場合、狭い場合は2つの工具を握ってみよう

でした。

【整備士の知恵】を上手に使っていただきDIY・ガレージライフの向上に役立ったら幸いです!

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この記事を書いた人

国家一級自動車整備士、第二種電気工事士資格の持つ私が趣味のバイクライフ、ガレージライフをお伝えします♪
もちろん整備士目線での車のお役立ち情報、工具好きならではのお役立ちアイテムも発信していきたいと思いますのでどうぞよろしくお願い致します☆
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