自動車整備士と聞いてどんな仕事内容をイメージしますか?
車のエンジンオイル・タイヤ交換、故障の修理だったり、車検の整備をするのでは?
と思った方は半分正解です!
私もそんなイメージでした!
その中でも、修理(部品交換)が多いんだろうなぁと思っていました
ただ実際に就職すると、ちょっとイメージとは違う部分も多くあります!
ここでは国産自動車ディーラーで15年以上の整備士として得た経験から、自動車整備士の仕事についてわかりやすくお伝えしたいと思います!
実際の仕事内容
もちろん各自動車ディーラーによって異なる部分も多くありますが、ここでは私の勤めている会社での話しなので参考になれば幸いです
仕事のメインは点検(車検・法定12か月点検)作業
点検(車検を含む)とは車の健康診断です
車を乗る人には、自動車の定期的な点検の実施が義務付けられています
一般的な乗用自動車や軽自動車は1年毎の定期点検を行って下さいねといった感じです
『点検してください』と言われても、自動車整備の知識、設備なんてありませんよね?
なので自動車ディーラーや自動車の整備工場に、この定期点検をお願いして代わりにしてもらうということになります
多くの自動車は1年に1回、定期点検があります。具体的には↓
12か月点検→24か月点検(車検)→12か月点検→24か月点検→12か月点検→以下繰り返し
というように、12か月点検と車検を1年毎に繰り返します(新車時のみ12か月点検→12か月点検→24か月点検)
例として一つのお店で2000台のお客様の車を管理をするとします
すると、1か月で約160台、お店が開いている日を1か月20日間とすると1日当たり8台となるので
(実際には6か月毎の定期点検のクルマや6か月毎のおすすめ点検などもあるのでもっと増えます。2~3倍とか)
1日に15~20台程度は車検や定期点検があるのということになります(規模に大きく左右されますのでご参考に)
よって車検や点検がメインのお仕事となるわけですね
特に整備経験の浅い間はメインの作業となります
一般修理と言われる交換作業・故障診断
一般修理と言われる作業があります
一般修理?と聞いただけでは全くピンとこないと思いますが
簡単に言えば『部品の交換作業』です
エンジンオイル交換、タイヤ交換、ブレーキ交換と聞くとわかりやすいと思います
イメージ的にも整備士の仕事はこれだよね!としっくりくるのではないでしょうか?
難易度はまちまちで、30分以内に作業が終わる軽度なものから、10時間とかかかる大がかりなものまでピンキリです
作業時間が2時間以上かかるものは代車をお貸しして、車を預かって作業をする場合が多いですね
例えば8時間かかる交換作業があるとします(CVTなどのミッション交換等)
8時間というと、1日中つきっきりで作業すれば終わる時間ですが、実際にはたくさんの車を預かる関係で、作業は何日かに分けて行い、交換した後にはきちんと直っているか判断をする為、試運転したりするので1週間位車をお預かりしたりします
中堅と呼ばれる経験年数が3〜8年くらいの整備士がこの仕事をすることが多いですね
入社したてや経験年数の少ない整備士は簡単な作業から少しずつ難しい作業へと経験を積みながら、大がかりな作業ができるようになることを目指します
故障診断(不具合箇所の特定)
先程紹介した一般修理での部品交換は点検で診た結果、交換時期のものをお勧めして交換となるケースと
『クルマの調子が悪い』とお客様から依頼され、クルマを診た結果、悪い部品を見つけ交換にするケース
があります
この車を診て悪い部品を探し出すことを故障診断といいます
自動車整備士がカードクターと言われるように、クルマにあった診断機をつかって専門の教育を受けた整備士が実施する場合が多いと思います
車を診ればすぐにわかる故障から、診断機を使用しないとわからないもの、特定の条件下でしか起きない症状までいろいろあります
なのでお医者さんと一緒で、お客様に調子が悪くなったことの聞き取り(問診といいます)を実施します
聞いた情報と診断機・知識をつかって車の悪い部分を探していきます
なのでカードクターと言われる訳ですね
故障診断を行う整備士はベテラン(10年以上)が多いと思います
リコール作業(自動車ディーラーのみ)
リコールとは
設計・製造過程に問題があったために安全・環境基準に、適合していない(又は適合しなくなるおそれがある)自動車について、自動車メーカーが自らの判断により、国土交通大臣事前届出を行った上で、回収・無料修理を行い、事故・トラブル未然に防止する制度
となっています…正直、難しくてわかりづらいですよね
私なりの噛み砕いた解釈としては
車を使っていると故障が発生するかもしれないから、その部分を無料で直させて下さいね
というとわかりやすいのではないかと思います
このリコールというものは基本的に自動車メーカーと提携している自動車屋さん=自動車ディーラーで行われる作業です
作業は先ほどの一般修理と同様に30分程度のものから数日かかるものまで様々です
また、最近ではコンピューター(電子制御装置)のプログラム更新という作業も内容にあったりします
リコール内容によって入社1年目〜ベテランまで誰もがする仕事です
お客様の対応・説明
簡単に言うとお客様と話をする【接客】があるということです
点検や修理でお店に来たお客様に、見積もり金額の話をしたり、点検した結果を伝えたり、クルマの調子が悪いということに対して問診という形で話をします
自動車整備士を目指すタイプの人は、人と話すことよりも、自動車・バイクなどの機械いじりの方が好きというタイプの人が多いのではないのでしょうか?
かくいう私のこの人と話すのが苦手なタイプであり、ちゃんとできるかなぁと不安に思っていました
話すことは『慣れ』が大事
結論からいうと、過度に心配する必要ないので大丈夫ということです
なぜなら、接客・説明は訓練(ポイントを抑えて数をこなす)で次第に良くなっていくからです
最初から自転車に乗れる人がいないように、いきなり人前でスムーズに上手に話すことができる人はいません
初めて会うような人と上手に話したり、状況を聞き出すにはスキル(能力)が必要なのです
何度も経験を積んで上達していく訳ですね
私も話すのが苦手で、緊張しやすいタイプなので、お客様の前に出ることには抵抗がありました
しかし、何度も数を重ねることによって少しずつですがまともになりました
(今でも顔が見えない電話の方が苦手ですね。表情が見える対話の方が話しやすい)
まとめ
いかかでしたでしょうか?
今回は自動車整備士の実際の仕事内容をお伝えしました
私は車社会の安全を担う大事な仕事だと思っています
自動車整備士を目指す方、興味のある方の参考になったら嬉しく思います
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