寒くなってきましたね。バイクに乗るのも億劫になる時期です。
移動手段がバイクしかない、バイクで通勤・通学している方は今回の記事は不要かと思います。しかし、趣味でバイクを乗る方、他に移動手段がある方は寒くなると自然と乗る頻度が減って、春まで乗らなくなってしまうことも多いのが事実。
ここでは冬場は乗らないとか、普段からバイクをガレージ・納屋などに置いていて乗るのは月に1~2回という方にもおすすめの『バイクの保管方法 4つのポイント』を紹介していきます。
- ガソリンを満タンにする
- キャブレターのガソリンを空にする
- バッテリーのマイナス端子を外しておく(理想はバッテリーチャージャーに繋いでおく)
- メッキや金属部分の防錆、稼働部に注油
バイクを眠らす前の一手間で春先の状態が大きく変わります、実践して春に備えましょう!
(アイキャッチの画像はUnsplashのIny R.が撮影した写真を使用させていただきました。)
①ガソリンを満タンにする
1つ目はガソリンタンクの錆対策です。よく言われるガソリン満タン保管。もちろんこれで問題はないのですが理由はご存じでしょうか?
バイクのガソリンタンクは一般的に安全性・加工性を踏まえスチール製が多いです。スチール(鉄)ということは錆に弱いということでもあります。普段乗っているときはガソリンが走行の揺れなどで頻繁にタンク内に当たっているので錆びる暇もない状態。
ガソリンが少ないとタンクの中が錆びやすい環境になる
しかし、長く乗らないとガソリンに面していない部分は空気にさらされる時間が長くなります。寒い冬場などはガソリンタンクの中で結露が起きて水分が溜まりやすい環境にもなります。冬場、窓の内側に水滴がつくことがガソリンタンクでも起きると思うと想像がしやすいと思います。水は錆を呼ぶのでまさに悪循環。
前置きが長くなりましたが、この結露とタンク内の露出を減らす目的でガソリンを満タンにするというわけですね!
ガソリンの酸化防止と水分除去(水抜き剤効果)に『WAKO’S F-1 フューエルワン』を代表とした燃料添加剤を適量入れておくことも効果があるのでおすすめです。

燃料添加剤は水抜き剤効果、ガソリン酸化防止作用もあるので保管前にもおすすめ!
私は会社で入手できる『PITWORK F-ZERO』を使用しています!
WAKO’S のOEM商品で本家より安く買えます!

②キャブレターのガソリンを空にする
2つ目はキャブレターの詰まり対策です(キャブレター車限定)。先ほどのガソリンタンクとは逆で満たすのではなく、抜いて空にします。
なぜならキャブレターのフロート室は小さくガソリンの量が少ないので劣化しやすい環境にあるからです。ガソリンタンクと違ってキャブレターはアルミ製なので錆に強い。なので満たすのではなく減らす。ガソリンを抜いて空にするのが良いというわけです!
フロート室を空にすることで、ガソリンの劣化を防いでキャブレター内のジェット類が詰まるリスクを減らせます。春になったら、ガソリンタンク内から劣化の少ないガソリンを送ることでスムーズにエンジンがかかるということ。
フロート室のガソリンを抜く方法
方法①:ガソリンタンクの燃料コックをOFFにし、フロート室のドレンを緩めてガソリンを抜く。
方法②:コックOFFのままエンジンをかけてガス欠でエンストするまで放置する。(負圧式コックはできない)
キャブレターが複数ついているエンジンは方法②でガス欠させた方が楽ですね(ご近所迷惑にならないように注意)
冬~春くらいならそんなに劣化もしないかもしれませんが、冬だけのつもりがそのまま半年、1年、数年放置となることも多いので乗らないなるのであれば実践しておいた方が無難です。
長期保管の不動車はキャブレターを掃除すればかかるという話があります。それだけキャブレターはガソリンが劣化して詰まりやすいという理由の裏付けですよね。長期保管時はキャブレターのガソリンは抜きましょう!
③バッテリーのマイナス端子を外す
3つ目はバッテリーのあがり(放電)対策です。家庭用電化製品の待機電力と一緒で、バイク・クルマにも待機電力のようなものがあります。
家は常に電線から電力供給を受けていますが、バイク・クルマはエンジンがかかり、発電機が動かないと電力供給されません!放置すればするほど、バッテリーが放電してしまう・・・というわけですね。
バッテリーはプラス端子~マイナス端子へ電気が回って返ってくることで電気が流れるのでこの電気の流れを止める作業になります。
具体的にはバッテリーのマイナス端子を外す。マイナス端子を外すことで回路が成立しなくなるので、電流の流れが止まるというわけです。バッテリーが全く放電しなくなるという訳ではないので注意!あくまで放電を抑えるのが目的の作業です。
バッテリーはプラス端子から先に外していけません、プラス端子は周りの金属に触れるとショートして危険です!!
キックスターター車ならバッテリーがあがっても、キックペダルで始動することができますが、セルスターターのみの車両の始動はバッテリーが無くては始まりません。やはりバッテリーは大切な始動要素の一つです。
理想:バッテリーチャージャーを繋いでおく
ガレージ保管の方は、バッテリーチャージャーを強くお勧めします!
バッテリーチャージャーとは、いわゆる『始動用のブースター』ではなく『補充電器』というタイプの乗らない間つけっぱなしにできる充電器のことを指します。
バッテリーチャージャーはバッテリーの状態を監視しながら、充電制御を行い、適正化しながら充電してくれます。バッテリーの状態を監視しながら充電するので、過充電になる心配もありません。バッテリーの放電を抑えるのではなく、良い充電状態に保つ。どちらがいいかは明確ですよね!
私が使用しているのは『DAYTONA スイッチングバッテリーチャージャー12V【回復微弱充電器】』というものです。
数値のデジタル表示はないのですが、必要最低限の表示ランプと5ステージ充電でバッテリーを最適に保ってくれます。大手メーカー製で信頼できるのとお求めやすい価格なので検討の候補に入れてみてくださいね!
『DAYTONA スイッチングバッテリーチャージャー12V【回復微弱充電器】』についてはこちらの記事で詳しく紹介していますので興味のある方は是非ご覧ください!

ガレージ保管や電源が確保できる方はバッテリーチャージャーの使用がイチ推し!
④メッキや金属部分の防錆、可動部に給油
4つ目は外装や可動部のサビ対策です。一見乗るためのメンテナンスに思えますが乗るためではなく、保管するためのメンテナンスになります。
バイクは車と違いむき出しの金属が多くサビが発生しやすい。自転車と同じです。放置自転車を見ればわかるようにハンドルなどのメッキ部分もサビてしまい、チェーンは当然のように赤錆が発生します。メンテナンスは大事ですね。
油分は潤滑の為のものではなく、保護、防錆の役割もあります。塗装されている部分はワックスや液体コーティング剤でOK。メッキ部分や金属は、防錆スプレーをして乾いたタオル・ウエスで拭きとる。レバー、ペダルの可動部はベルハンマーで注油、チェーンには専用のものを使用し注油して下さい。
揮発性の高いものは早期に効果が薄れてしまうので、注意!
外装に関してはキレイでいつでも乗れるぞという状態が良い保管状態というわけです。
お勧めのものはこちらの記事で紹介していますので見てみてくださいね!


まとめ
バイクの保管方法 4つのポイント
①ガソリンを満タンにする
②キャブレターのガソリンを抜いておく
③バッテリーのマイナス端子を外す(理想:バッテリーチャージャーを繋ぐ)
④メッキ、金属部分の防錆、可動部に給油
難しい作業ではないので、一手間かけましょう!その後のエンジンのかかりやすさ、バッテリーの放電状態、見た目、操作感に差が出ます。
春先、問題なく乗り出す為の準備は、乗り終える時に決まりますので是非試してみてくださいね!