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【絶版2ストローク】HONDA NS-1 リフレッシュ計画 【その1 状態把握】

根強い人気のある2ストロークエンジンのバイク

2ストローク(2サイクル)エンジンといえば、まるでドッカンターボのようなエンジン出力特性に魅了された人も多いのではないでしょうか?

2ストロークエンジンはエンジン自体が軽量な為、車両重量も軽くなり、より加速力にあるバイクに仕上がります。

私もこのエンジン特性に魅了された中の一人であり、若かりし頃にはNS50FとNS-1を2台乗り継いで峠で遊んでいたことがあります。

今回、私の兄から依頼されたのがタイトルにあるNS-1のリフレッシュ要望。

実は15年以上も前のことなのですが、一度私が手を入れた車両です。

それからかなりの年数が経過していますので、各部の劣化・ヤレ、消耗目立ちます。

今や貴重な『2stゼロハンスポーツバイク』

もう一度、点検・整備して元気に走れ回れるようにリフレッシュします!!

バイク整備は自己流になりますが、自動車整備の経験と見解を駆使して送り致します。

目次

ベース車両

HONDA NS-1

1991年式 NS-1

元は青白のカラー

NS-1を個人的な主観で紹介すると

50cc で7.2psのパワフルエンジン(当時の規制馬力上限)

6速もあるミッションバイク

17インチホイールのフルサイズなので乗りやすい(姿勢面:12インチ車と比べて)

便利なメットイン設計で通常燃料タンク部分が収納スペースになっていて、燃料タンクはシートカウル部にあります(故に走行性能面で重量バランスは悪い)

NSR50と比べてエンジンはほぼ一緒ですが、使いやすくカジュアルに振ったモデルなので、走行性能は劣りますが、人気はかなりありました!

当時、極太チャンバーとか流行りましたよね!(知っている人は同世代かな?)

車両の状態

そして今回の車両がこちら

1991年式 NS-1

先ほど元は青白カラーと書きましたが、実は車両カラーも前回のリフレッシュ時にペイント済みです。

(フレームとホイールをブラックに、メットイン部は白は生かしつつ、赤のデカールを貼り付け。フェンダー、シートカウルは赤に変更。〜1994年式まではフレームはシルバー、ホイールはホワイトが標準です)

本来フルカウル車ですがデイトナのノンカウルキウットにてネイキッド化済み

エンジンはデイトナ ビッグボアキットにて63cc化(原付2種登録済み)

チャンバーはメーカ不明

乗る頻度は少ないのでバッテリーレス化しているのでバッテリーはついてません(キックスターター車なので始動に影響はなし)

メーターにオドメーターはありますが、正直いって正確な総走行距離は不明です。

あとは大きな変更はありません。

整備が必要な箇所

だいぶ『ヤレ』てます・・・さすがに30年以上前の車両ですからね。

10数年前の自家塗装が劣化しているのは置いておいて・・・

点検・整備が必要な箇所を見ていきましょう!

タイヤ

タイヤは路面に接地している唯一の部分!どんなにエンジンパワーがあろうと、しなやかなサスペンションがあっても、タイヤが悪ければパフォーマンスを発揮できません。

車ならならスリップしても転びませんが、バイクは滑れば即転倒につながるのでとても大事な要素になります!

安心に乗る為、最重要項目ですね!

こちらの車両は・・・タイヤに溝がなくツルツル・・・

ゴムの層が磨耗し薄くなってカーカスと呼ばれる繊維が見えてきてしまってます・・・これは危険!

ツルツルを通り越してカーカスが見えてる・・・

スプロケット&チェーン

スプロケットとチェーンはエンジンパワーをリヤタイヤに伝える大事な要素!

特にチェーンには気を配りましょう!

万が一チェーンが切れてしまうと、暴れたチェーンが足にあたり怪我をします。最悪足が切断されるケースがあるとか・・・怖いですよね・・・

この車両のチェーンは汚れが目立ち、油分も失われているように見えます。オーナーに聞いてみると、いつ交換したか覚えていないとのこと・・・このクラスのチェーンは高いものではないので、即交換します!

前後のスプロケットは歯が磨耗していれば交換が必要になります。(チェーンと同時交換が望ましい)

チェーンとスプロケットはスタンダードなタイプです
(丁数は変更してあるので要確認)

フロントフォーク

路面からの衝撃を吸収するフロントフォーク

車のサスペンションと違って、バネとショックアブソーバーが一体化された構造になっています。

メッキになっているインナーチューブがサビや変形などで再使用できない場合でなければ、オーバーホールすることで長く使うことができます。

この車両はフロントフォークからオイルが漏れてしまっています。

これはオイルシールと呼ばれる、オイル漏れを防ぐシールが劣化することによって起こります。

こうなるとオーバーホールが必要ですね。

フロントフォークは要オーバーホール

エンジン

エンジンは原動機と呼ばれ、まさしくパワーの源。

動力を発生できなければ走ることはできません。

2ストロークエンジンは構造上、ピストン・ピストンリングの消耗が早いので今回は交換する予定となってます。

分解する前に試運転してみました。

感想:始動は問題ないですが、試運転した感じ加速のパンチがないし、フケ上がりもイマイチ・・・

63ccシリンダーは錆びてしまってます

ハンドルグリップ

ハンドルのグリップは握りやすさ、アクセルの回しやすさなどの機能面、見た目などのデザイン面から好みの物に交換される場合が多い部品です。

基本的にゴム製なので劣化は免れません。

この車両のものも、社外品に交換してありますが、摩耗と劣化でベタついています。要交換!

確かPOSH製だったような・・・

ブレーキの項目がないよ?と思った方は大事なことを理解している方です。素晴らしい!

ブレーキは止まる為に最も大事な要素!止まれないバイクは走る凶器と言ってもいいっでしょう・・・

この車両のブレーキについては、実は半年前くらいに整備済みなので今回はパスさせていただきます。

(実施内容:ブレーキフルード交換、ブレーキパッド残量確認、ピストン・スライドピン清掃)

リフレッシュメニュー

オーナーからの依頼内容の多くは先ほど現状把握した部分になります。

・前後タイヤ交換

・前後ホイールベアリング交換

・ホイール塗装

・チェーン交換

・エンジンのピストン、ピストンリング交換

・フロントフォークのシール交換

・ハンドルグリップ交換

を実施予定。

その他は分解しながら問題があれば追加していく形です。

久しぶりの2ストロークエンジン。せっかくなので楽しんでリフレッシュしていきます!

作業は休みの合間を縫って行うので、ゆっくりした更新になりますのでご了承くださいませ。

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この記事を書いた人

国家一級自動車整備士、第二種電気工事士資格の持つ私が趣味のバイクライフ、ガレージライフをお伝えします♪
もちろん整備士目線での車のお役立ち情報、工具好きならではのお役立ちアイテムも発信していきたいと思いますのでどうぞよろしくお願い致します☆
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