バイクって真っ直ぐ自立しないですよね?
洗車やチェーン調整、ワイヤー調整、エンジンオイル交換など比較的簡単なメンテナンスは、もちろんサイドスタンド
チェーン調整、キャブレター調整などの比較的簡単なメンテナンスから、フロントフォークOH、エンジンの整備などの本格的なものまで、斜めだと作業がやりづらくありませんか?
サイドスタンドに木端を挟んで立ち気味にすれば良くね?と思う方もいるかもしれませんが、完全に垂直にはできませんし、仮に真っ直ぐ立ったとしても不安定では作業なんて出来たもんじゃありません。
しかもスイングアームやフロントフォーク、ステムで支持しないと、タイヤを外すこともできませんよね・・・
こういった問題を解決するのが今回紹介する【メンテナンススタンド】になります!
検討はしているけど、踏ん切りがつかない、使い方がわからない、バイク屋さんじゃないし・・・など悩めるあなたの参考になったら幸いです!

この記事は国産自動車ディーラーにて15年以上の整備士経験と見解でお送りします。
バイク整備は趣味で自動車経験を活かした自己流になります。
メンテナンススタンドって?
まずはメンテナンススタンドについてのおさらい。
メンテナンススタンドとは、車輪を浮かせ、安定して作業できるスタンドのことです。


よくあるのがチェーンのメンテナンス、タイヤを浮かさないとチェーンの掃除や給油するのも一苦労。
しかし、メンテナンススタンドがあれば、タイヤを浮かした状態で固定できるので、タイヤを楽に空転させることができ作業効率が上がります!
また、洗車の時にも便利!リヤタイヤを回せるので、ホイールが洗いやすくなります!バイクも傾いているより、真っ直ぐ立っている方が、洗いやすくて左右の洗車に差が出ないという訳です!
整備目的だけでなく、洗車目的で購入するのも私はアリだと思います♪
リヤ用は主にスイングアームにかけて、リヤホイールを浮かす構造のものが一般的となっています。
リヤだけでなくフロント用もあります!
メンテナンススタンドはリヤ用だけではありません。フロントタイヤ浮かせられる、フロントスタンドもあります!


フロント側にはチェーンはありませんが、ブレーキのメンテナンスやホイールの掃除、ホイールの脱着などバイク整備の範囲を広げると、フロントもタイヤが浮いて欲しいシチュエーションがあります。
フロントはステムといって三又と呼ばれる部品とフレームが合体している部分に穴が空いており、この穴にアダプターをかけてフロントホイールを浮かす構造となっています。
この方法だと、フロントフォークを外してもスタンドが効いているので、フロント周りの整備に打って付けとなっています!(使用するバイクに適合するか必ず確認しましょう!)
フロント用メンテナンススタンドの記事はこちら↓


ストレート製 メンテナンススタンド リヤ用(15−937)
早速ですが私が使っているメンテナンススタンドを紹介します!
ストレート製 メンテナンススタンド リヤ用(15−937)になります。


選んだ理由は私が多く所有しているミドルクラスのバイクに適合していること。
安価でも信頼できるメーカーのものがいいに2点になります。
この2点を満たしていたのがストレート製のメンテナンススタンドなのです!
『受け』の形状はスタンダードなL字タイプ。


使用できるスイングアームの幅は250mm~330mmでミドルクラスのバイク向けになります!
私はバリオスでよく使うのでピッタリです!(スイングアーム外幅280mm)
ダブルローラーでゴム付き。補強も入っているしっかりした作りで頑丈そう!


十数回使用しましたが、ヤワな印象もないので安心して長く使い続けられそうです。
参考としてバリオスでの使用写真


ミドルサイズ用ですが原付であるNS-1でも使用可能です♪


どちらも問題なく使えるので一台あると捗りますよ!


ちなみにメンテナンススタンドで有名なのはJ・Trip(ジェイ・トリップ)ですが、なかなかに高価なのです!
(ミドルクラス用のナロースタンドが約14000円!しかも受けは別売りで約4000円・・・)
もちろん製品の品質は高く信頼できるので、ヘビーユーザーなら買って後悔することはないでしょう!


リヤスタンドを使う時の安全ルール3つ
早速リヤ用メンテナンススタンドの使用方法といきたいところですが、安全にメンテナンススタンドをかける為に3つルールを守りましょう!
安全ルール①:フロントブレーキをロックする
1つ目はフロントブレーキをロックするということです。


なぜなら、メンテナンススタンドはかける最中が最も不安定だからです!
前輪と後輪共にブレーキのかかっていない状態だとリヤタイヤを持ち上げる際に、フロントタイヤが転がってしまい、バランスを崩し最悪転倒してしまう恐れがあります・・・
バイクを倒してしまっては、メンテナンスどころではないですよね・・・。なのでフロントブレーキをロックしてフロントタイヤを固定して安全にリヤスタンドをかけましょう!


安全ルール②:ハンドルを左に切っておく
二つ目はハンドルを左に切っておくということです。


なぜなら、ハンドルを左に切っておくと、バイクの左側に重心がかかるのでサイドスタンドのある左に傾きやすくなるからです。なのでもし不安定になったとしても、サイドスタンドが支えてくれるので、転倒を防止できるという訳ですね!
これはスタンドをかける時も外す時も一緒なので覚えておきましょう!
安全ルール③:ナンバープレートの左側に立つ
3つ目はナンバープレートの左側に立つということです。


これは万が一、バイクが大きく傾いてしまっても左側にはサイドスタンドがあるので挟まれる可能性が低いからです。
もし、バイクの右側に立っていた場合、傾いてバイクを支えきれない場合、バイクに挟まれてしまうからです・・・。
大事なバイクですが、自分が怪我をしてしまっては乗ることができなくなってしまいます。なのでバイクを倒さないいことも大事ですが自分が怪我をしないように、リヤスタンドをかける時は必ず左側に立ちましょう!
以上3つの安全ルールを必ず守って、バイクも自分もキズつけないようにメンテナンススタンド使用しましょう!
リヤメンテナンススタンドの掛け方(L字受けタイプ)
いよいよ、リヤメンテナンススタンドの使用方法になります。使用するのはもちろん ストレート製 メンテナンススタンド リヤ用(15−937)になります!
3つの安全ルールを守って、失敗なくメンテナンススタンドを使いましょう!
今回はNS-1を使って説明します。
(一度だけ)L字受けの幅を合わせる
車種によってスイングアーム幅が違うので、リヤスタンドを用するバイクのスイングアーム幅に合わせる必要があります。(同じバイクに使うのであれば一度合わせればOKなのできっちり合わせておきましょう!)


多くのものは手で調節ネジが緩めたり閉めたりできるようになっているので、受けの調節ネジを緩めて、L字受けをスイングアームにあてがってスイングアームの外幅に合わせましょう!


あてがう位置はリヤホイールを止めている、アクスルシャフトの少し前あたりが適切です!
①フロントブレーキをロックする


まずは安全ルール①、フロントブレーキをロックします。
ブレーキレバーロックツールを使用してフロントブレーキをロック!
ない場合はタイラップ(結束バンド・インシュロック)でもOK。使い捨てにはなりますが。
②ハンドルを左に切っておく


次は安全ルール②、ハンドルを左に切っておく。
ハンドルロックに当たるまで、ハンドルをしっかり左に切っておきましょう!
③ナンバープレートの左側に立つ


安全ルール③、ナンバープレートの左側に立つ。
立ち位置はバイクの左側です!万が一の時バイクに挟まれない為に大事なポイントです!
④両手でバイクを起こす
サイドスタンドはかけたまま、両手でシート後方を持ちバイクを起こします。
起こす角度は垂直の少し手前まででOK!垂直までいってしまうと、逆に右側に倒れやすくなります!なので完全に起きる手前までがミソ!
⑤リヤスタンドをスイングアームにあてがう
ここからは片手作業になりますので注意が必要です!
左手でバイクを支えたま、右手でリヤスタンドを操作します。
右手でリヤスタンドを起こしながらスイングアームにアタッチメントを合わせます。
この時、ズレがないかチェックしましょう!


⑥スタンドに右足をかけて、ゆっくり踏み込む(もしくは右手でそのまま押し込む)
スイングアームからスタンドの受けが外れないようにキープしたまま、右手を右足に変えます。
受けがずれていないことを確認したら、右足をゆっくり踏み込んで、スタンドかけます!
軽いバイクなら足を使わなくても右手でそのまま押し込んでスタンドをかけることができます。
(NS-1は右手でいけました!)
スタンドをかけたら、再度受けがずれていないか、安定しているかを確認しましょう!


(※撮影用で既にサイドスタンドは上げてしまっています)
リヤメンテナンススタンドの解除方法
メンテナンスが終わったら、スタンドからバイクを下ろす必要がありますよね?
なので解除方法もおさらいします!
手順はスタンドをかける時よりもシンプルになります。
①サイドスタンドを出しておく(超大事!)


サイドスタンドを出しておく。一見当たり前のことなのですが、作業の邪魔でサイドスタンドをしまってしまい、そのままリヤスタンドを解除してしまうケース。意外とやってしまいます・・・
バイクの後ろ寄りに立っているので、サイドスタンドをかけることが普段よりやりづらく、不安定になりやすいので危険。この時、安全ルールを守っていればバイクの左側に立っているので、スタンドが届くのでなんとかなりますが、もし右側にいたら絶望的・・・。必ずサイドスタンドを出しておきましょう!
②3つの安全ルール、解除時の方がより大事!
解除時も安全ルールは変わりません。
①フロントブレーキをロックする
②ハンドルを左に切っておく
③ナンバープレートの左側に立つ
リヤスタンド解除後はサイドスタンドで支えるため、バイクが左側に倒れやすくすることがより大事となります!
3つの安全ルールをしっかり守りましょう!
③左手でバイクを支えて、右手でスタンドを上げる
実際に解除する作業は左手でバイクを支えながら、右手でスタンドの後ろ側を引き上げて解除する。いってしまえばこれだけです。
ただこの作業もスタンドをかける時と同じで、不安定になる瞬間になりますので注意が必要です。
コツはビビり過ぎないで、さっとスタンドを解除すること。この方が不安定な時間を少なくできるので帰って安全という訳です。
④バイクを左側にゆっくり倒し、サイドスタンドを着地させる
サイドスタンドが地に着くまで安心は出来ません。しかし、3つの安全ルールを守って入れば怖いことはありません。
なぜなら、安全ルールを守って入ればバイクは勝手に左側に倒れたがるからです。
ハンドルが左いっぱいに切ってあることで重心が左にあって左に傾きやすいですし、フロントブレーキが効いているのでバイクが進んでしまうこともない、最後にバイクの左側にいるので、バイクを左に引き寄せやすい。ね?安全でしょ!
スタンドを解除したらバイクが左に傾くのをアシストしてあげるだけ。サイドスタンドがしっかり地面に着けば解除完了です!
まとめ
今回は コスパ良し!ストレート製メンテナンススタンド リヤ用【徹底レビュー】
- メンテナンススタンドって?
- リヤだけではなくフロント用もあります!
- ストレート製 メンテナンススタンド リヤ用(15−937)
- リヤスタンドを使う時の3つの安全ルール
- 安全ルール①:フロントブレーキをロックする
- 安全ルール②:ハンドルを左に切っておく
- 安全ルール③:ナンバープレートの左側に立つ
- リヤ用メンテナンススタンドの掛け方(L字受けタイプ)
- (一度だけ)L字受けn幅を合わせる
- ①フロントブレーキをロックする
- ②ハンドルを左に切っておく
- ③ナンバープレートの左側に立つ
- ④両手でバイクを起こす
- ⑤リヤスタンドをスイングアームにあてがう
- ⑥スタンドに右足をかけて、ゆっくり踏み込む
- リヤメンテナンススタンドの解除方法
- ①サイドスタンドを出しておく【重要】
- ②3つの安全ルール(解除時の方がより大事!)
- ③左手でバイクを支えて、右手でスタンドを上げる
- ④バイクを左側にゆっくり倒し、サイドスタンドを着地させる
繰り返しになりますが、メンテナンススタンドはバイク屋さん、バイクいじり好きだけのものではありません!
洗車に拘りたい人、バイクを立てて保管したい方も導入してもいいのでは?と思います。
もちろん整備好きにはメンテナンススタンドを使用することで、作業性が大幅アップし感動することは間違いなし!
一流メーカー品は高いし、使う頻度も考えると手がでない・・・でもストレート製なら手が出る価格で作りもしっかりしているのでニーズに合えばいい選択になるのでは?と思います!
この記事が皆様のお役に立てば幸いです。


フロント用メンテナンススタンドの記事はこちら↓

