車やバイクの整備・メンテナンスって手が汚れたり、ちょっとしたことで怪我をしてしまったりすることがありますよね?
具体的にはオイルなどの油分でなかなか落ちない汚れが手についてしまったり、鋭利な部分で切った、挟んでしまったなどが起こります
感覚が求められる繊細な作業は【素手】に勝るものはありませんが、いつも素手で作業しているとあっという間に怪我したり、手荒れしたりするので手袋は必要不可欠・・・
でも、「作業用の手袋はどんなもの選べばいいの」「整備のプロはどんなものを使っているの?」
ここではそんな疑問にお答えしたいと思います!
ただの商品紹介ではなく、国産自動車ディーラーにて整備士歴15年の経験とノウハウからご紹介致します!!
選び方のポイントは?
整備作業用に求められる性能は以下の5点となります
- クッション性(耐衝撃)
- 作業性
- 耐オイル・耐水性
- 耐熱性
- 価格
それぞれ深堀りしていきましょう!
クッション性(耐衝撃)
整備中はネジを緩めた反動で手を周りにブツけてしまうことが度々起こります・・・
このような時に【素手】で作業をしていると、簡単にケガをしてしまいます
手袋をしていることで防げるケガは多くあります!
なので、手袋に一番求められるのは保護的な役割!
一般的にクッション性の良いものは厚くなる傾向にあり、結果的に次で説明する作業性が悪くなることが多いです
作業性(指先感覚)
できるだけ薄いものが指先の感覚が感じられ作業しやすい傾向にあります
素手では汚れて仕方ないグリスを使う作業や、オイリーな部分でのボルトの手回しなどで大事な要素になります
ニトリル系の薄手なものが良いですね!
耐油・耐水性
簡単に言うと汚れに強いかです
素材と構造に左右されます
軍手などの繊維のものは隙間と汚れが染みてしまうため、弱い
ニトリル薄手袋は隙間はない為、破けなければ汚れることはありません
ニトリル製であっても【背抜き】のものは液体に浸かってしまうと汚れますので注意が必要です
耐熱性
整備はクルマが走行直後の熱い状態でも行わなければいけない時もあります
待ち整備のエンジンオイル、オイルフィルター交換などはいい例ですね!
マフラーなどの排気系はもちろんですが、意外と走行直後のホイールはブレーキの熱で想像以上に『あちち』な場合がありますので注意が必要です
こんな時、火傷を防ぐ為には手袋は必須!
繊維質で厚手なものが良い傾向にあります
価格(コスパ)
気になるのはやっぱり値段ですよね
安くても耐久性が低いのも考えもの
汚れたからといって作業の度にポンポン捨てていてはあっという間になくなり、高くつきます
ニトリル製でシボ加工がされているもの、人差し指部分がタッチパネル対応など付加価値がついたものは値段も高くなります
徹底比較!
今回用意したものは4種類(ワークマンで買ってきました!!)
性能項目ごとに☆評価をしてみました♪(あくまで個人的な見解になります)
軍手(滑り止めなし)日本一軍手
項目 | 評価 |
クッション性 | |
作業性 | |
耐油・耐水性 | |
耐熱性 | |
価格 |
エントリー№1 【軍手】
昔からあるもので主に手の保護用として人気があります
ベテランメカニックが使っている人多し(使い慣れている)
クッション性が高く、衝撃から手を守ってくれます!
半面、油や水に弱いため、オイルエレメントがうまく外れなくなくてついてしまったり、冷却水を抜くときに被ってしまうと一発アウト!即捨ててしまうこともあります
細かい作業は不向きで私はすぐに外して素手で作業しがち(笑)
一双(左右一組)分の価格が安く、どこでも売っているので入手性よし!
軍手にもグレードがあって、高いものは網目が細かく、厚いので汚れに強く耐久性が良い
安いものは網目が荒くて、薄いので汚れが入ってきます・・・
私は軍手を使うときはワークマンで420円の【日本一軍手】を指名買いしています♪
あと、マフラーなどの排気系の作業には軍手が一番適していると思います!
短時間であれば熱々のマフラーを触ってしまっても火傷から守ってくれますよ
軍手においては『滑り止め』はないものが良いです。滑り止めがあると変に突っ張ってしまうのと、ただでさえ厚い軍手がさらに部分的に厚みが増えてしまい作業性が悪くなります・・・
価格は一双当たり約20~50円(ものによります)と安くてコスパよし!
天然ゴム 薄手背抜き手袋(匠の手シリーズ)
項目 | 評価 |
クッション性 | |
作業性 | |
耐油・耐水性 | |
耐熱性 | |
価格 |
エントリー№2 【天然ゴム 薄手背抜き手袋】
伸縮性のあるポリエステルの手袋に手のひら・指周りに天然ゴムをコーティングしたタイプの【背抜き手袋】になります
手の背は繊維が通期性がありムレにくい構造
ゴム部分はザラザラとしているので滑り止め効果があり作業性がアップしているのもポイント!
割とオールラウンダーで、オイル交換・タイヤ脱着・エンジン回りの部品交換等様々な作業に向いてます
オイルやグリスに浸かる作業でなければほとんど大丈夫なので、愛用者も多いですね
ゴムが厚すぎないので作業性も割とよし
価格は一双あたり約100円
ニトリル 背抜き手袋(匠の手シリーズ)
項目 | 評価 |
クッション性 | |
作業性 | |
耐油・耐水性 | |
耐熱性 | |
価格 |
エントリー№3 【ニトリル 背抜き手袋】
『背抜き手袋』のニトリルバージョン!
先ほどの天然ゴムに比べて、ゴムが厚くコーティングされていますのでクッション性と耐久性がアップしています
ゴム部分はざらつきではなく、ベースの網目にゴムがのっていることで凹凸ができで滑り止め効果が発揮されています
やや厚めになりますので手先の感覚は薄れますね
天然ゴムかニトリルかは好みであり、基本的に似た印象です
こちらも価格は一双当たり100円となっています
ニトリル薄手袋(メカニックグローブ)
項目 | 評価 |
クッション性 | |
作業性 | |
耐油・耐水性 | |
耐熱性 | |
価格 |
エントリー№4 【ニトリル薄手袋(メカニックグローブ)】
ゴム1枚といった薄い手袋です
完全に覆われていますので、汚れに最も強い!
ただし、薄いので衝撃に弱く手が痛かったり、直ぐに穴があいてゴミになってしまうことがあります
つるっとした薄手袋のものと滑り止め加工が施されたものがあります
整備用なら値段は高くなりますが、滑り止め加工されたものがおすすめ!
薄いので作業性がよいのもポイント!
価格は一双当たり約40円と安いのですが、50枚か100枚入りでの販売なので購入の際は1000~2000円となります
ちなみにですが、手袋の着脱性はもっとも悪く、新品をつける時はいいのですが、一度外すと裏返ってしまったり、手汗で滑りが悪くなって、極端につけづらくなります・・・
裏技としてこのまま上に軍手を重ねてつけることで、クッション性をプラスでき、手を汚すことなくハードな作業ができます!
まとめ
いかがでしたでしょか?
【自動車整備におすすめな整備用手袋とその特性】についてご紹介致しました!
選び方のポイント
- クッション性
- 作業性
- 耐油・耐水性
- 耐熱性
- 価格(コスパ)
比較と評価
- 軍手(滑り止め無し):コスパとクッション性◎ 汚れに弱いので短時間の作業向き
- 天然ゴム 薄手背抜き手袋:バランス型、迷ったら選んでみて!
- ニトリル 背抜き手袋:耐久性がよく足回り(タイヤ・サスペンション・ブレーキ)のハードな作業に使うならコレ!
- ニトリル薄手袋(メカニックグローブ):汚れたくないけど細かな作業をしたいときに
結論:素材・構造で向き不向きがあるので正解は有りません。一つに絞るのではなく、複数買っておいて用途で使い分けるのが良いと思います
好みもあると思うのでこの記事を参考に色々試して自分に合うものを見つけてみてはいかがでしょうか?
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