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片手で楽々!「ラチェットドライバー」のおすすめ

もっと『楽に』ならないかな?
作業に慣れてくると欲が出てくるものです。
手回しのドライバーは手の感覚で確実な作業ができますが、長いネジやたくさんのネジを回すのは大変。
最近流行りの充電手回しドライバー(電ドラボールなど)は長いネジやたくさんのネジは得意ですが、固いネジや繊細な締め具合を求めるところにはちょっと不向き。

この中間の『ちょっと楽に、でも繊細に』を叶えてくれるドライバーがあります。
それが【ラチェットドライバー】です!この記事はそんな『かゆいところに手が届くラチェットドライバー』を紹介します!

国産自動車ディーラーで15年以上の整備士経験と見解でお送りいたします!

目次

普通のドライバーは両手を使って持ち替えながら回している

ラチェットドライバーの説明の前に普通のドライバーについておさらいです。
ドライバーというものは、片手で扱えるイメージがありますが実は両手で回しているをご存知でしょうか?
最初の緩めと最後の締めは片手でも行えますが、その間の早回し区間は両手を使っています。
それは右利きの場合、右手はドライバーのグリップ、左手は無意識に軸部分を摘んで持ち替えながら回しているのです!なぜなら手首は半周位しか回せないので。

するすると抵抗なく回るネジなら不満も感じませんが、ネジが渋く固いネジだと力を入れながら半周ずつ持ち替えするので急に不満を感じるのです。こんなネジがたくさんあったらうんざりします。

ネジが渋く固い場合に普通のドライバーは不満を感じる。その数が多いと尚更・・・。

充電手回しドライバーは固いネジ、渋いネジには不向き

電ドラボールを代表とする『充電手回しドライバー』はたくさんのネジを回すのが得意!
最初の締めと緩めは手動で行なったら後は電動で『ギュイーン』と回せるので効率良く作業ができます。
サイズも普通のドライバーと一回り程度しか変わらないので、使い勝手もよい!
といったんネガティブ要素が内容に思えますが、実は苦手があります・・・

それは、固く・回している最中ずっと渋いネジです。
充電手回しドライバーは手回し時の強度に不安が残るものが多い。
『最大耐久トルク』という手回し時の耐えられる強度が10〜12N·m。
これはアンダーカバーなどに使われているM6ネジの締め付け程度のトルクですが、ドライバーで締めるのには結構大変な力具合です。

しかし、タッピングビスの締め始めやねじ山が少し『噛んだ』状態だと固く・渋いため回す時にこのトルク値に達することがあります。
この状態でも普通のドライバーなら壊れるということはありませんが、電動化によってギヤやハウジングを使用しているで充電手回しドライバーの場合はこういった部分に負担がかかり破損するということが起こります。
壊れなくても『しなり』を感じ微妙な締め具合ができなかったり、壊れそうな不安感を感じてしまいます。

職場で同じ電ドラボールを使ってる方は無理して回した為に壊れてしまったそうです。
充電手回しドライバーは便利ですが万能ではないので、無理なトルクをかけそうな場合は別の工具に持ち替えることが壊さない秘訣なのです。

充電手回しドライバーは破損する可能性があるので、無理な力はかけないこと!

ラチェットドライバーはちょっと早く、でも確実に

前置きが長くなりましたが、普通のドライバーと充電手回しドライバーの苦手部分がわかるとラチェットドライバーの魅力が伝わります。
ラチェットドライバーは普通のドライバーにラチェットレンチのような『ラチェット機構』を内蔵したドライバーです。これによってちょっと楽に早く回すことができます。充電手回しドライバーより強度があるので、確実な緩め締めもできます(ラチェット機構があるので、限界はありますが)

ラチェット機構で楽

ドライバーのグリップ内にラチェット機構があるため、回す時に持ち替えなくても手の捻りの往復をさせるだけで、スイスイネジを回すことできます。
ラチェットレンチと同じように正転・逆転の切り替えができます。一般的なラチェットレンチにはない、固定位置もあるため、ラチェットが効かない位軽いネジや正確に締めたい時などは普通のドライバーのように扱うことも出来ます!

ビット式でいろんなネジに対応できる

ラチェットドライバーの多くはビット式。
つまり、ビットの付け替えることで色んな種類のネジに対応できます。
プラスネジ、マイナスネジはもちろん、ヘックス(六角)や最近増えているトルクスネジにも対応することができます!
このあたりは充電手回しドライバーと同じ部分ですが、選択肢が多いことは良いことですよね!

おすすめのラチェットドライバー

先ほどまではほとんどのラチェットドライバーに当てはまる共通の説明でした。
ラチェットドライバーが便利なのはわかったけど、どのメーカーのものが良いのさ?と思いますよね。
実際に使ってみて良いラチェットドライバーを紹介します。

SNAP-ON 1/4dr Hexビット クラシックグリップ ラチェットドライバー SSDMR4B

整備士、プライベーター共に人気の高いスナップオン。憧れの工具メーカーですよね!
もちろんラチェットドライバーもあります。
それが【SNAP-ON 1/4dr Hexビット クラシックグリップ ラチェットドライバー SSDMR4B】名前長っ。
人気のクラシックグリップタイプとなってます!
先端がマグネットタイプのビットホルダーになっていて、ビットの差し替えが容易。

付属ビットはナメにくい!

上:PB製 下:スナップオン製
ギザギザ加工がよく分かります!

付属しているビットは普通のものではなく『ACR』タイプのビット。

ACRとは
(アンチ・カムアウト・リセス)のことで、プラスの部分にギザギザの溝加工が施してあり、ギザギザがネジに食い込むことで、カムアウト(ネジからプラスドライバーが浮き上がる)することを防いでくれます。

高機能・高品質なビットなので安心して使うことができますね!さすがスナップオン!
ビットはグリップ後端の内部に収納されています。(固定とかはなく無造作に放り込まれている。さすがアメリカン?)

プラスが3種類、マイナスが2種類入っています!

重さは結構ある

全体で220g。まぁまぁ重めです。
ネジを何十本も外す場面では負担に感じることもあります。

ベッセル ボールラチェットドライバー

私が最近気に入っている『ベッセル ボールグリップシリーズ』のラチェットドライバー版です!
馴染みのあるボールグリップドライバーをそのままラチェットドライバーに仕様変更した感じ。

ボールグリップドライバーと変わらないサイズ感!

どうでしょう?同じサイズじゃありませんか?
上:ボールグリップドライバー
下:ボールラチェットドライバー
サイズが変わらないのでドライバーとして違和感なく回すことができます。
違うところはラチェットの切り替え部分。
正転・逆転・固定の切り替えをボールグリップの『くびれ』のところで行います。

ちょっと残念なのが、指のかけ具合によっては回している時に切り替え部を触ってしまい、締めるハズが実は緩めてしまっているということが起きます・・・握り方に慣れれば回避できます。

『くびれ』を持ちながら回すと不本意な切り替えが起きる。
後端のグリップを持ちと切り替えに触れずに済みます。

スタビーラチェットドライバーにもなる!?

一見ビット式に見えないのがこのボールラチェットドライバー。
実は切り替え部から下がビットそのものなのです!
軸を引っ張って外すとあら不思議!スタビーサイズのラチェットドライバーに変化!
もちろん、専用ビットも替軸がある(プラス、マイナスのみ)のですが、汎用のビットを使うことでいろんなネジに対応出来るようになります。
スタビーサイズというもの場所によっては重宝するものなので、小さくなるというところもメリットになりますよね!

シャンク(替軸)は交換できるので長さも変えられる

通常はシャンクが100mmなのですが150mmを持っておくのがおすすめ!
なぜなら、最近のナビ取り付け部は『深い』のでグリップが当たってしまうことがあるのです。
替軸は他に3番のプラス(150mm)と幅6mmのマイナスも100mm、150mmと2種類あります。

シャンク(軸)の長さは150mmが奥まったネジへのアクセスが良くておすすめ!

軽くて扱いやすい!

123gと『軽い』。ラチェットドライバーはゴツくて重いものが多い中、ボールラチェットドライバーは軽量タイプ!
軽さは疲労軽減になるので大きなメリットですね!
参考に通常のボールグリップドライバーは95gと最軽量でした。

通常版は95g。ラチェット版は約30g増に抑えられているのがわかりますね!

まとめ

ラチェットドライバーのおすすめ
・普通のドライバーは両手を使って持ち替えながら作業している
・充電手回しドライバーは固いネジ、渋いネジには不向き
・ラチェットドライバーはちょっと早く、でも正確に
・ラチェット機構で楽
・ビット式でいろんなネジに対応できる
・おすすめのラチェットドライバー
・SNAP-ON 1/4dr Hexビット クラシックグリップ ラチェットドライバー SSDMR4B
・付属ビットはナメにくい
・重さはある
・ベッセル ボールラチェットドライバー
・ボールグリップドライバーと変わらないサイズ感!
・スタビーラチェットドライバーにもなる
・ギヤ数は少ないけど軽くて扱いやすい!

通常・電動そしてラチェットタイプのドライバーがあればいろんな場面で最適なドライバーを選択することができます。効率アップ!
要は適材適所!そのために選択肢は多い方が良いです!

最後にラチェットドライバーンの出番をおさらい。
普通のドライバーだと数が多くてめんどくさい・・・充電手回しドライバーだと固いネジに出会うと気を遣う・・・。まさにこの中間層が守備範囲。
具体的な得意分野はズバリ『自動車の内装外し』。グローブBOXやナビなどダッシュボード周りの作業が快適です!
持ち替えなし、片手で楽々!ラチェットドライバーをお試しあれ!

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この記事を書いた人

国家一級自動車整備士、第二種電気工事士資格の持つ私が趣味のバイクライフ、ガレージライフをお伝えします♪
もちろん整備士目線での車のお役立ち情報、工具好きならではのお役立ちアイテムも発信していきたいと思いますのでどうぞよろしくお願い致します☆
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